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気まぐれ日記::錦糸町の熱くない一日
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錦糸町の熱くない一日
日頃の不謹慎な生活態度がお天道様にはお見通しだったのでしょうか…、その日に限って終始シトシトと雨天に見舞われての、演奏発表会当日でありました。

土曜,日曜と二日間に渡り、錦糸町駅周辺のあちらこちらにて、ジャズに限らずの音楽愛好老若男女の演奏披露大会。
『第2回 すみだ ストリート・ジャズ・フェスティバル』。
私の出演日は、その二日目の日曜日、昨日でありました。

我々ピアノトリオ+ゲスト女性ヴォーカリストによる「ジャズ歴半年のデビュー戦」会場は、以前にもお伝えした、ジャズ野郎が切磋琢磨をするジャズ・スポット。
はっきり申しまして、これは私の様な初心者のみならず重度の小心者にとっては最悪の条件に他なりません。
できれば私はそこらの通路の隙間の軒先で充分だったのですが、フェスティバル運営スタッフでもある我がメンバー、ピアニストA氏への配慮で、主催側が “特等席” での演奏場所を提供してくれたとの、有り難迷惑この上ない仕打ちでの発表会でありました。

“ジャズを演る専門店” で、「さぁ、ジャズを聴かせろ」ったって、それは当然ハードル高いでしょ~!?
だって、ジャズを演じなければならないのですから!
街の木陰でなら、下手なジャズ擬きの演奏をやろうと腹踊りでもやろうと気が楽で、むしろ拙いながらも本領を発揮できるでしょうに…。
切望した “影武者ベーシスト” も結局見つからず、何の因果か身の不運か、まったくエライことになってしまいました。

覚悟を決めて店内に突入し、私にとっては死刑台にも等しい狭いステージのスペースで、恐る恐る愛用エレキベースを取り出し脅えつつセッティングに取り組んでいると、続々とお客さんのご来場。
自身もサックス・プレイヤーとの店主をはじめ、ジャズに一家言持った煩そうなお兄さんから、何を期待して来てるのか小綺麗なお姐さん方。

“決して期待にはお応えできないからね、皆さん…!”

恐らく…もし私が今より十歳若ければ、その時点で、さりげなく財布だけポケットに仕舞い込むや、引きつった笑みを見せて
「ちょっとトイレに…えへへっ…」と店を抜け出し、必死の形相で走って逃げて、そのまま鄙びた温泉地にでも逃避行をしたことでしょう。
現に、昔々漫画のアシスタント先で、本当に逃亡を敢行した経歴のある私です。
入院生活を強いられた病院から、本当に荷物まとめて走って命辛々逃げて帰った私です。
私もやる時はやります。逃げる時は逃げる男です。

しかし、私だってもう充分すぎる年齢の大人なのです。
本気で逃げ出したい気分に身を震わせつつ、コッソリ持参した紙パックの日本酒「キクマサ ピン」をストローで吸い込み、少しでも意識を混濁させ神経を麻痺させるしか、最早私に手立てはありません。

ベースアンプの音量を人知れず絞りまくって、可能な限りの姑息な手段を駆使し、あとは野となれ山となれ!
正午、ジャズ・デビュー戦開幕!


ヴォーカル参加2曲含めスタンダード全6曲、ご愛嬌のA氏の噛みまくりMC含め、ちょうど30分間の悪夢を冷や汗掻きつつ乗り越えたら、慌しく荷物を両手に抱え、私は脱兎の如く一目散にズラかるのみです。

「そのベース、小さくてイイですねぇ!どこのメーカーなんですか?」
と店内逃亡中にすれ違った次の出演ベーシスト氏から声を掛けられたみたいですが、意識朦朧で錯乱状態の私は、
「ごめんなさいごめんなさいっ、もう二度としませんから!」
と顔を隠して半泣き声でか細く答え、その場から一刻も早く脱出するのに必死でありました。
高そうなエレキベースを持って堂々と次のステージに臨んだ彼はきっと、私の醜態のお陰で自信を持って万全に演奏できたことでしょう。
これも立派に人助けです。


…と、苦難のデビュー戦の難関を通り抜けた次には、その後もジャズ・バーにて裏方仕事を任されている運営スタッフのピアニストA氏を残し、駅傍の丸井入口に設けられた会場へと、ドラマーM氏と共に向かいます。

「予定通りに…不様な演奏でしたね、たはははっ」
「ええ、まぁ…でも確実に、これでステップアップですよ」
と清く慰め合い、駅反対側の会場へと。

次の出番は、ブルース発表会。他の面々と合流し手際よくスタンバイ。
午後1時開演!
こちらはジャズの部とは違い、“ブルース兄貴” S氏をリーダーに、超絶ギタリストK氏との、二人のフロントマンの影に隠れていれば良いのですから、先刻の針の筵の様なジャズ・バーに比べ気楽なものです。

すみだJAZZ.jpg

ねっ?この通り、可愛く隠れてるでしょ。(M氏の奥様による撮影です)
左より、リードギタリストK氏,奥床しく低音を響かせる私,Mr.ブルース S氏,ドラマーM氏,そして噂の40万円「PRS」のギターを鳴らすO嬢。
ギター3本と一緒では、私も心丈夫であります。

ブルース組.jpg

一見すると、レストランの看板前で譜面台に必死にヘバリ付いて固まって演奏している姿かとお感じになるかもしれませんが、これでも私にとっては聴衆の面前で大らかな心持ちでビートに身を委ね踊りながらブルースを満喫している、立派に勇ましい姿なのです。
それで所詮この見栄えですから、ジャズ屋での半泣き演奏がどれ程にみっともない姿だったかを、推し量り頂ければ幸いです。

ブルース曲全7曲を披露し結構な拍手喝采を頂戴しまして、ジャズ部での悪夢を払拭させて、私の出演任務は終了。


それから、また別の音楽友達、ドラマーN氏とピアニストO女史が在籍するジャズ・ビッグバンドの演奏鑑賞に、結構な距離の会場へと。
そこは社会人バンドながらも百戦錬磨の猛者揃い集団で、生憎の天候をも吹き飛ばすかの白熱した演奏を拝聴しました。

えっちらとベース担いでまた駅の向こう側まで戻り、今度は、ブルース・マンから一転してハワイアン・ギタリストとなったS氏と、その兄上がスティール・ギターを奏でる総勢4人の熟年ハワイアン・バンドの鑑賞。

ハワイアン.jpg

出演者控え室も兼ねた小洒落た居酒屋での、客席を取り払ってのステージで、我が拙いジャズ発表会も、こっちの方が絶対本領発揮できたよなぁ~!…だなんて、また見苦しいことを幾ら今更ほざいても当然見苦しいだけ…でありましょう。


催しを終えて、皆で広い居酒屋に移っての打ち上げ宴。
盛り上がって解散後、漸く裏方仕事を終えたピアニストA氏に、M氏ご夫婦と、こじんまりした居酒屋で改めて一杯。

そんな錦糸町駅でのせわしない一日でありまして、深夜も0時近くに無事自宅に生還。


たっぷり睡眠を摂ったものの…、昨日は朝からヤケ酒を浴びていた上に、楽器担いで相当歩き回ったせいか、二日酔いにはならずとも胸焼け,腰痛及び疣痔を患い、予定通り本日は屍状態で腑抜けてしまっております。
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