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気まぐれ日記::ちん拓 オン・マイ・マインド
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ちん拓 オン・マイ・マインド
怠惰な心構えながらも、それなりに多忙の日々を過ごしております。

〆切に焦り原稿を進め、食材の買い物に行く以外は室内に閉じ籠もりきりの単独生活ですと、結構な手間になってしまうのが、重なった仕事の時の編集さんへの原稿渡し。
最寄り駅まで来て頂けるとしても、次の〆切に焦燥し、その暇さえ惜しいような切羽詰まった状況では、それだけで面倒だったりします。

ミニスカート姿に巨乳を揺らせる担当編集女史への入稿でしたら、男たるもの次の仕事どこ吹く風で臭い身体中にファブリーズを振り掛け除菌してどこにでもすっ飛んで行くでしょうが、私の経験上、エロ本業界の裏方にそんなのはいません。
稀にいたとしても、私のところには来ません。
しかたなく、駅で入稿ついでに買い物も済ませようかと支度をして外出。


…と、いうのが、この前までの常でありました。

それが現在では、時代遅れの私がたまたま編集さんの指図のもとに覚えたのが、作品データをアップロードし、それを編集部でダウンロードしてもらう、ってな最先端の手段!
って今どきの詳しい人たちには当たり前の作業なのでしょうが、アナログ人種の私にしてみれば、不思議な事に違いありません。
何しろ、完成した作品データを「圧縮」し、それをジコジコジコジコ…と読み取られ、できたURLをコピーし、編集さんにメールで送れば、入稿完了なのですから!

「圧縮」だの「解凍」だの、私には何のことやらさっぱり理解できませんが…。

漫画の原稿が、CD1枚に移せて、それを渡せば入稿できたと言うだけで、私にとっては充分感慨無量の現象でありましたが、パソコン作業で自らの漫画の入稿ができるとは、私もとんだ長生きをしてしまったものだと、しみじみ感じる次第です。

私の世代では、「ファックス」の登場で、“画像が電話回線で送れる!?”って感激を、未だに忘れることができないのです。


今やパソコン関連に押され、巷の“文明の利器”からは格下げされてしまったかの感ですが、家庭用ファクシミリが世に登場した時には、それは我々絵描きを志す者には画期的な憧れの機器でありました。

留守番電話機で小便チビりそうになった年代の私には、“絵や写真画像が電信で送れる”だなんて俄には信じ難い程の、それは正に魔法の小函でしたが、その当時、漫画家必須のB4サイズ送受信可能な機種となると、A4から段違いに価格が上がって、たしか実売価格で約15万円!
食うや食わずの売れない漫画描き衆には、相当な決意がないと手を出せない価格です。

それでも仲間同士でこぞって買い揃えては、遠くに住む相手に画像が電話回線で送れるという事が面白くてしょうがなく、実際の仕事で利用することなど滅多にない身分の癖に、実験と称して役立たずの悪戯に明け暮れてしまったものです。

何しろ私を含め、周りは人生を勘違いした選りすぐりのバカ連中。
高精細の写真レベルの送信実験と言っては、各自秘蔵の無修正卑猥本のグラビア画像を送りつけたりは当然。
「そんな裏本持ってんなら今度俺に貸せ!」「それならこの前お前が送ってきた本と取引だ」だのの熾烈な騒ぎ。夜中に電話を鳴らしては便所の落書き以下の憎たらしい下手な陰茎の絵を送る輩がいたり、果てはアイドルの顔とエロ本のヌードグラビアを合体させて意気揚々と送ってきては悦に入る輩と…、それは最先端の利器を活用して、極めて知能の低い遊びに嵌まってしまったものでした。

そんなある日のことです。私は目覚めると同時に、ある作戦が脳裏に閃いたのです。

“そうだ、ちん拓を作ってFAXで送ってやろう”と…!

思い立ったが吉日、善は急げです。
何しろ、周辺には私と同種の戯け者ばかりです。
せっかくの妙案を先取りされ、ちん拓FAXを実行されては、男たるもの一生の不覚に他なりません。
どうせ仕事もなく暇な体の私は、紙とインクに筆を用意するや、やおら下半身を露出させ、狭いアパート内にて我がちん拓作りに挑んだのでありました。


8萬ガメラ.jpg


ファクシミリの1ランク高尚な活用法として、アイディアとしてはすこぶるナイスでしたが、しかしこれがなかなかの難題!
嘘だと思うなら試しにやってごらんなさいよ旦那!

当然フニャフニャのままでは形にならず、ある程度は巨大化させなければサマにならないからと、その為に発情材料の猥褻ビデオ映像を流して本能を呼び起こし、適度な硬度を保ったら、竿部及び玉袋裏一面に筆でインクを塗布して紙に押し付けるという、それは決して田舎の両親だけには見せられぬ何とも哀しい光景でありましょう。

『そんな事をさせる為にお前を育てたのではない!』と心に響く父親の声と、天で嘆くご先祖様の戒めの声とも闘いつつ、私はちん拓作りに身を投じたのでありました。

しかしながらどうしても納得の行く作品ができず、何枚も紙を無駄にし、股間はインクだらけ。
ひと目で「ちん拓だ!」と判る作品に仕上げなければ、策略は失敗なのです。

それでも苦労の甲斐あり、陽も傾きかける頃ようやくちん拓らしき1枚の芸術的作品が完成しました。

日頃くだらぬヌード写真等を送信してくる売れない漫画家仲間の悪友に、会心の一撃!とばかりに、私は不敵な笑みを浮かべつつ苦心作を高精細モードで送信してやり、勝利の充実感に酔いしれたのでありました。


さて、無事に男を上げて目的を果たしたまでは良いものの、ふと気づいたのが、インクだらけになった我が股間。
当時の私の住処は風呂なしアパートでして、台所とも言えぬ玄関口の狭い水道部で下腹部を洗うには、かなり無理があります。
しかも、私が漫画を描くのに愛用していて、今も股間に塗りたくったのは、水では落ちにくい製図用黒インク。
タオルを数枚犠牲にして懸命に石鹸で洗うも、むしろインクの染みは下半身に広がる一方。床にも流れ落ちたインク跡が大量に染み込み、それは大変な事態に。
それでも製図用インクは完全には洗い落とせず、内股一面に薄いインクがこびりついて青みがかり、何か危険な病気の症状になったかの不気味な姿になってしまいました。

その状態で、あとは銭湯に行くしか手立てはありません。
この下半身を他人様に発見されては、間違いなく不審がられるでしょう。

もし銭湯から警察に通報されて、しょっぴかれて交番で尋問をされては、私は泣きながら「ちん拓を作ってました」とお巡りさんに白状し、果ては実家の両親をも嘆かせることになるのは明らかです。

あの時の銭湯は、脱衣場からシャワーに向かうまで本当に恐怖でした。


FAXは今でも私の仕事では大事な役割を担い、原稿のデッサンを上げては複合機でコピーを取り、編集部に送信…と、なくてはならぬ必需品です。
“画像が送れる”どころか、今や完成原稿もデータ化して、編集部に入稿。
ひと仕事上げて、完成作品のデータをアップして、担当編集者にそのURLをメールで伝えたら、一歩も外出することなく入稿完了。


その度に、私はあの若き日のちん拓大作戦での栄光が、心に甦ります。
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