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気まぐれ日記::古物カメラ談話
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古物カメラ談話
しばらく飾り棚でホコリをかぶったまま放置されていた愛玩用銀塩カメラを、思い出したように久々に手に取りシコシコ磨いてみました。

ようやく悪夢の様な多忙の日々から、そろそろ解放されそうな気配なので、久しぶりに愛機にモノクロフィルムを装填し鞄に忍ばせ、秋の逃避行にでも出掛けようかと目論んでいる次第であります。


端くれながらも絵描き商売を営む私にとって、カメラは必需品のひとつ。

デジカメ活用の目的でパソコンを購入し、プリントまでできるようになってみればその便利さに感動はしたものの、何故か一抹の味気なさを感じたからか、その頃たまたま嵌まってしまったのが、時代に逆行するかのクラシックカメラでした。
それが今から七~八年前でしたか、世の成金物欲オヤジ衆を虜にした、“ライカブーム”の、それでも既に末期の頃でした。

ご多聞に漏れず…とは言えども、私は物欲旺盛ながらも成金ならぬ清貧愛好者。ウン十万だかもする高級機種の中古品を物色する程ではないにしろ、それでもそこそこのコンパクトデジカメが購入できる位の額を出して、古物カメラやレンズを清水の舞台から飛び降りる意気込みで入手し、愛欲の限りを尽くしては呆気なく売り払って、また別の品に惚れては買って、またまた売って…の醜い悪癖を、当時身に付けてしまいました。

半分腐ったような錆びた金属、レンズフードやらに、「安い!」なんつって1万円もの大金を払って入手しては夜な夜なほくそ笑んでいたのですから、めでたさこの上ありません。
その筋では有名な、頑固親爺の修理屋やら、カメラの色を職人技術で塗り替えてくれるという店にも足を運び、今考えれば身震いするかのとんだ金額を惜し気もなくバラ撒いたりもしての道楽三昧でありました。


そして現在、手元に残して一応大事に時折愛撫をしているのがコレ。


ライカDⅢ.jpg

“ライカDⅢブラック”に、装着したレンズは“ニッケルエルマー35mm f3.5”。1933年製のカメラに、1934年製のレンズであります。
昭和8~9年。私の親と同年代の古物。
些か大袈裟な表現ながらも「ライカ一台、家一軒」と謳われた頃の、正にその品であります。
現在は私の穢れた手で玩ばれるこの金属製カメラには、どんな遍歴が刻まれているのでしょうか。
今でも立派に撮影可能な現役写真機であります。

考えてみれば、買って売ってまた買って…を何度か繰り返した末に、中でも一番旧い品に落ち着いて、私の悪しき「クラカメ熱」も冷めたようであります。


『自宅で写真ができる!』…なんて、私のような昭和の時代にピンクレディーで夢精を果たしアグネス・ラムで一心不乱にせんずりを掻いた世代の古い者からすると、デジカメこそは感無量に値する文明の利器に他なりません。

しかしながら、それはそれで重宝に活用しながら、まったく逆の手間隙かかる面倒くさい作業に、却って魅惑を覚えてしまうのですから、やはり私は根っからのアナログ人種なのでしょう。
果てには、いっそフィルムの現像作業に挑戦してみようと思い立ち、文献を紐解きネットの情報で勉強に至り、その為の品々を買い揃えてみた始末であります。

当然ながら電池不要の古物カメラ、絞りとシャッタースピードを勘で調整しピントを合わせ撮影に及び、撮り終えたフィルムを、ダークバッグなる完全遮光をする袋内で手探りでフィルムタンクに装填し、薬品を使って現像作業に及ぶのですから、今時かなりの物好きと言えるでしょうか。
もちろん、撮影にも現像にも、素人作業でちょっとでも失敗したら、せっかくの写真は台無しに。
そこがまた緊張感を強いられ、趣味志向が強まるのでありましょう。


もっとも、不甲斐ないことにアナログ作業を堪能するのは私の場合ここまで。
自宅に暗室を作って大仰な引伸機だかまで買い揃え、印画紙にプリントしようとまで、流石に酔狂な真似はできません。
無事に現像まで漕ぎ着けたフィルムのそこから先は、涙を飲んでコンピュータ風情に魂を売って、フィルムスキャナでパソコンにスキャンして、画像データを保存。たまに写真用紙にプリントしてみたりして、悦に入ってます。


銀塩浅草.jpg


それがどうした?と言われれば…、どうって話でもございません。
そうして苦労に及んで形となった写真が、デジカメ画像とは比べ物にならない程の秀逸な芸術的作品か…と言われりゃ、全然そんなことはないのが、所詮私如きの手腕です。


危険極まりないコレクター欲に火が点いて、銀座,新宿,中野等に点在するマニアックな中古カメラ店を日夜徘徊し、散財に次ぐ散財を繰り返し、ライカならずとも古物金属カメラコレクションの泥沼に入り込む…ことはないまま、一時はその沼に片足を突っ込んだ程度で、幸いにも深入りするだけの経済的余裕のない身分の私は、自然と熱も治まりました。


今時、写真なんて携帯電話のカメラで誰でも簡単に撮れて、通信で画像を知人とやり取りはできるわで、液晶画面で充分に満足できるものでしょうから、敢えて興味のない堅実な方にはどうでも宜しいでしょうが、ご存知なければ試しに「ライカM9」なんてキーワードで、情報検索してご覧なさいましよ奥さん!
最新のライカのデジカメですけど、たかが写真を撮る為だけのカメラ1台が、一体幾らする品物なのか!
まぁ「家一軒」の額とは言わずとも、一体どこにどんなお金持ちの風流人がいるのか知りませんが、密かに売れている様子で、品薄状態だってんですから。

しかも、笑わずにはいられないのが、そのとてつもない金額の代物で、カメラって言っても、写真を撮影できないんでござぁーますのよ奥さま!

だって、レンズは別売だもの!レンズが付いてなけりゃ、どんな高性能のカメラでも写真は撮れないざましょ?
で、レンズ1本、これまた目の飛び出るような額ざんすのよ!
その1本ウン十万円ものレンズを、標準,広角,望遠と揃えて、至福の悦びを噛み締めようってぇ、懐にお金の唸ってらっしゃる数寄者が、世の中にはいるんざぁーますのよ!

お肉が特売日の向こうのスーパーまで、わざわざ自転車で汗水垂らして15分かけて行ってるアタシら庶民の金銭感覚が、情けなくなるわよね~え!


まぁそんな話題で、今回は小粋な下ネタじゃなくて、失敬したざんすね。

言っとくけど、私がせんずり掻いたのはアグネス・ラムで、アグネス・チャンじゃないわよ!
そこんとこ大事だから、お間違えないようにね奥さん!
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