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嗚呼物欲に花うけて〈後編〉
*前回のあらすじ

近所の早苗ちゃんから相変わらず男として全く相手にされず人生を捨て鉢になった私は、今さらどうでもいい喫煙と禁煙の話をふと始めたものの、話題が飛んで収拾がつかなくなってしまったのであった…。


氷宇治小豆.jpg


で、何だっけ。
パイプの話の続きでしたか。
どうでもいいけどなぁ。毎日暑いし。
まぁしょうがないや。

そうそう、紙巻きタバコなんてのは、火さえ点ければ誰だって喫えるって話。
ところが、喫煙の歴史を遡りパイプ喫煙となると、道具と着火具を揃えたところで、そう簡単には “美味しく” 喫えないのです。

なんてところが、下手な凝り性の我が性質と噛み合ったようで、パイプに関する書物を購入して勉強したり、当時まだ私はパソコンを買ったばかりでかじり掛けだったネットでの情報を収集したりと。
それが益々楽しい。

苦労の甲斐あり、最初に試しに買ったパイプ本体は安物なれど、上手な葉の詰め方から着火方法、そして正しい喫い方…と失敗を繰り返しつつも徐々に上達し、それなりにパイプ喫煙初級者としては合格点到達。

つまりね、初心者がパイプ喫煙に挑んでも、すぐに火は消えるし水分でジュルジュルになってパイプ内が湿った葉で固まって詰まっちゃうわで、散々。
それが上手くなると、いっぺん着火したらゆったり呼吸をするように、30分でも40分でも気持ちよく燻らしていられる。
私の感想では、自転車に乗れない人が上手に乗れるまでになるくらいの、努力と情熱に慣れとコツやテクニックが必要。

余談ですが、六尺フンドシの締め方は、ネクタイの締め方を覚えるくらいの技量でしょうか。
合理的にできてますよ、日本古来の下着は。
そこらへんも何故か一時嵌ってたけど、忘れちゃったなー、六尺フンドシは。浴衣着る時はフンドシ締めてたっけ。あ、浴衣の帯も締め方忘れたかなー。
縁日や花火大会の同行をお誘いくださるようなご婦人衆との交際も、今やすっかりございません。
この先つくづく侘しい老後だなー…。


なんてなことはいいとして、今度は自作パイプなんてのにも挑戦。
これもまたネットでの情報で、専用の着色剤なども買い込み、素人作業で苦心の末に完成。

自作パイプ.jpg


数少ない専門店に足を運んだりして、結構な価格のパイプポーチだのパイプ用ライターだの、葉を詰めたり手入れする小道具に、もちろん様々なパッケージの豊富な種類があるパイプ喫煙用の葉っぱだの、それの陶器製専用保存容器だのもあれこれ揃えて散財。
意気揚々と密かなパイプ喫煙ライフを送っておりました。


ところが、前回お伝えした通りで唐突にも意識改革に至って、完全禁煙。
以来喫煙習慣一切遮断。
今やニコチンには未練もございません。


しかし実は、たったひとつ心残りがあるのです。

パイプに嵌っていた当時に、その筋では一流の地位とのパイプ作家氏のHPを、興味深く拝見しておりました。

ご存知もご趣向もない方には、パイプの世界とは何とも奥深く…また些か馬鹿らしくも感じるでしょうが、有名作家のパイプとなると、ウン十万円、それ以上!?なんて品も珍しくない。喫煙具の価値が下降した現在ではどうだかは存じませんが…。ほんのウン万円なんてのは安価品の部類。

そんな高級品を容易く購入するまでには、数寄者の私とて手元不如意にて及ばず。
ではありますがその一流作家氏のHPで何よりの注目の的が、毎月行われる「パイププレゼント」企画でありました。

ご本人の作家意識で、今ひとつの出来だったもの、それは例えば造形途中で木の醜い節が出てしまい、気に食わないから売り物にはできないとか、軽い気持ちで遊びで作ってみたとか、そんなB級以下の自作品を、パイプ喫煙同好の諸氏に特別差し上げましょうとの有り難い催し。

メールによる応募で、しかし決して公正なる抽選でもなく、人情優先として、何度も応募した人、その上気の利いた一言を添えると当選確立は上がるとの注釈。

幾度かの応募に挑み、何やらうまいことを一言、件の自作パイプ云々のエピソードをしたためた私が、遂に高名パイプ作家氏のご機嫌を射止めたのでありましょう。
見事当選に至り私の元に送られたのが、このパイプ。

当選パイプ.jpg

先日ふと、物置の奥から出てきたのであります。
プレゼント用B級品とは言えども、直筆の制作ナンバー入りの革ポーチに立派な和紙の箱入り。

軽く一服にちょうどのボウル部と、長めの竹のシャンク部で、確かにこれはパイプ専門店でも恐らく滅多にお目にかかれないであろう小品ながらも面白いデザイン。歪んだ形状も愛嬌を感じ、手に馴染みます。

当時好んで着用していた作務衣など和装に合いそうな洒落た形のパイプの当選に、顔をほころばせたことを覚えております。
これは煙草が旨かろう!

と、そうは思いつつ、とても勿体なくて使い始められぬまま、たまに引っ張り出してはニンマリ。未使用のまま秘蔵品として大事に仕舞い込んで、それから結局我が喫煙趣味はピリオド。

喫煙者の体だった頃に、この一流職人作のパイプで一服くらいは味わってみたかったなぁ…なんて後悔がチラリと頭を過ります。


ニコチン愛好の趣に戻る所存は今さらありませんが、それでもこの一品を決して手放したりする気にはなれないのですから、私の偏屈な物欲たるや、我ながら呆れたものです。
手放すも何も、まぁ、今時これを欲する御仁もかなり奇特でしょうが。



さて、パイプの話題はおしまいとして、今回の物欲の一品。

まだ性懲りもなく果敢に続けているヘタヨコ道楽での、エレキベース用のストラップ!

オーダーストラップ.jpg

ネットで偶々発見した、レザーベルト専門店の熟練職人さんに各寸法から事細かにネチネチと指定オーダーした、ワンサイズのストラップが、先日到着したのであります。

潔く長さ調整はできぬ一本のデザイン。シンプルながらも、両端の形状も指定して表裏本革で作られた完全オーダー品。
お値段は…、内緒よ、うふふっ。

それでバンドの連中は、どうせ誰一人私の特製ストラップになんか気付かないだろうとは、今から百も承知。別にいいんだもんね。


だからどーした!?
って些細な小話で面目ございません。
幸薄くも暢気に生息しております。
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