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気まぐれ日記::三流絵師無頼控
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三流絵師無頼控
私事で恐縮ですが、この場をお借りして僭越ながらご報告を申し上げます。

早苗ちゃんと.jpg


かねてより秘かに愛を育んでおりました近所の早苗ちゃんと、将来を共にする契を結びまして、彼女のご両親ならびにごく親しい人々を交えての、ささやかな宴を開いた次第であります。

資産家のご令嬢である富豪の早苗ちゃんの伴侶に、しがない三流絵師風情のこの私が名乗りを上げること自体、世間体では不相応で許されざる不逞とは重々存じておりました。

しかしながら私たちの深い愛は数々の苦難をも退け、ご両親にも偽りない私の一途なる思いを受け入れて頂き、お蔭さまでこの度めでたく内輪での祝宴を設けるまでに至りました。

実を申しますと、彼女のお腹には私たちの愛の結晶…小さな生命が宿り、これでもう私の老後は衣食住の安泰が約束され、朝晩酒を呑んで………


あれっ?
この妄想ネタ、前にも既に使ってた?

面白くもない下衆な作り話はやめろって?

はい。


男衆.jpg

そうです。練馬の元スナックママご自宅での、ただの恒例宴会の風景です。


だからね旦那。妄想を原稿用紙に描写して何年もメシ食ってりゃー、いい加減頭もイカレてくるってもんよ。
その上哀しいかな必然的に世間知らずのまま齢ばかり重ねて、油断すりゃ下界の魑魅魍魎共にはコロッと簡単に丸めこまれるわ騙されるわ…。
つくづく脆弱なものです、私のような無能な漫画家稼業なんてものは。


私が音頭取りで仕切った宴のその日は、生憎の夜通し雨天予報。
いつもは愛車の自力走行型オープンカーでママ宅に向かうのですが、空模様を案じて電車を移動手段にしての訪問。手土産には大吟醸酒の一升瓶。

ママにパパ,隣のおじさんに、Kちゃん,I君。
そして早苗ちゃんとご両親のセレブ一家も到着。
続々と毎度お馴染みの面々が揃い、ママ手作りのご馳走を囲んで賑やかに過ごします。

シチュー.jpg
ママご自慢のビーフシチュー。酸味程よく絶品


4人.jpg
左より、早苗ちゃんのお父上,親分Kちゃん,早苗ちゃんのご母堂,ママ


はなちゃんかっちゃん.jpg
大親分と若頭


息子さん娘さん全て伴侶を持ち子宝にも恵まれ立派にご家庭を形成した子沢山のママには、つまり可愛いお孫さんがもう何人もいらっしゃいます。
人として、何と正しい幸福な姿でありましょう。

反して、こちとら元常連客衆の独身中年男組に元ホステス嬢と来た日には…。
私自身も含め、何とも痛ましいの一語。


ドンチャン騒いだ挙句 宴も終盤を迎え、隣のおじさんは満足げに自宅に去り、早苗ちゃんのご両親はひと足先にタクシーでご帰還。
例によってI君,Kちゃんは酔い潰れて横たわるや鼾を立て始めます。
夜に強い私はママと早苗ちゃんとで近所の24時間営業のスーパーに行き、菓子類を購入。
オッサン二人の寝息をBGMに、まったりアフターパーティータイム。


さぁ、お膳立ては完璧に整いました。
冒頭の妄想が、ここで今度こそ遂に真実となるべく方向に進むか否か!?

何しろタクシーで帰る方向は当然早苗ちゃんと一緒!
男の心意気を形にできるかどうかの、一世一代のチャンス到来です。

ママ宅を辞去しタクシーに乗り込み、練馬 伝説の名ホステス早苗ちゃんと睦まじく会話を弾ませ車中を過ごします。

長年自らが描写している漫画のストーリーですと、この流れでは、ネチッこく婦女子の手を握る男。
「運転手さん、どこか近くのホテルに行ってもらえるかな」
見つめ合う二人。
小雨の夜景から、ホテルの外観。

次のページから、ホテルの一室での破廉恥な行為が展開されます。

「ああん…シャワーに行かせて」
「いいだろ、このままで」
「はぁぁ、ダメ…恥ずかしい…」


…そんな下世話なストーリーを考え執筆し続けて、〆切に追われて自室に籠もり…、もう何年経つでしょう。

嫌だ嫌だ。男女の営みなんか、今更馬鹿らしい。


彼女のご自宅前でタクシーを共に降りて、
「ほいじゃーまたねっ」
早苗ちゃんと清く別れるや、私は折り畳み傘を開き雨を凌ぎ、自らの塒へと独り歩を進めました。

午前3時半過ぎ、帰宅。
原稿20ページ、下描きまで進めてあるし、今日はゆっくり寝んで、明日からペン入れだな。
…え~と、人物ペンに何日。それからバックに……。
さて、歯磨いて、寝よっと。



もし来世と言うものがあり、今度生まれ変わった暁が来たるならば、私は幸福を目標に人生の選択を誤りません。


エロ漫画家だけにはなるまい、と。
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