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気まぐれ日記::阿佐ヶ谷ライヴ レポート
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阿佐ヶ谷ライヴ レポート
Next Sunday.jpg


長年に渡り、独り室内に閉じ籠って似非芸術活動に専念するのみの私にとって、ほんの慰み程度の趣味である拙い楽器の腕前を人様の目前で披露に及ぶ…などとは、苦手中の苦手な行為に他なりません。


ちょうど一年前から参加させて頂いているブルースバンドが、演奏発表会を阿佐ヶ谷のとあるライヴハウスで行うとの縁起でもない企てに巻き込まれ、先日は本業が多忙の最中に結構大変な騒動でありました。

バンドの皆さん実に温厚な紳士淑女なのですが、時に人前で何やら日頃の成果を大音量でやらかそうとの悪巧みを立ててしまうのですから、そこだけは私の理解に及びません。
それさえなければ、末長くお付き合いを願いたい立派な方々なのですが、全く以て残念です。


阿佐ヶ谷…と言えば、そこは同業者の盟友、きむくんの住居がある町。
彼に今回のライヴ出演の災難の件を伝えると、何とそのライヴ小屋は彼の住居のすぐ近所、ほんの目と鼻の先とのこと。
唯一、私の知人が足を運んでくれることになりました。

当日、私は執筆途中の原稿を已むを得ず中断し、ギグケースに搭載したエレキベースを背負い、幸いにも好天に恵まれた空の下、愛車の自力走行型二輪車を駆って自宅から阿佐ヶ谷へと向かったのでありました。

無論、これから始まる血も凍るかの獄門に、身も心も緊張感に支配されております。
しかし私は数日前から、この過酷な試練に立ち向かうべく精神鍛錬を自らの脆弱な心に施しておりました。


『あの恐怖の “胃カメラ” 検査をやられるのと、ほんの1時間弱、人様の目前で拙い演奏を披露するのと、どっちがいい!?』

私はそう自分自身に問うたのです。

以前にはむしろ “医者好き” とも言えたこの私を、一気に “医者嫌い” にまで陥れた、胃カメラ検査!
暴れ出しそうになる我が全身を数名の看護師さんに取り押さえられ、涙を流して喘ぎ苦しんだあの地獄の数分間を、私は忘れません。

あわや殺されるかの恐怖に慄かされた揚げ句、
「うん、炎症も治って綺麗な胃ですね」
って、うるせえッ!人の内臓に無理矢理カメラ捩じ込んで見にゃ判らんのかッ!?ヘッポコ医者野郎!!殺すんなら一息に殺せ!さぁ殺せッ!

胃カメラは嫌だ嫌だッ!
あんな生き地獄を味わうなら、狭いステージ上で晒し首になって恥掻いた方がずっとマシだ!
幾らみっともなくても、痛くも苦しくもなかろう?

だいぶ気持ちが落ち着いてきました。


『それなら…ステージで下手なベースを弾いて恥晒すのと、ホテルで醜い婦人とセッ○スの最中ウ○コを漏らされるのと、どっちがいい!?』

重ねて私は、そう自分自身に問いました。


いッ…嫌だ嫌だ嫌だァ~~ッ!!
ホテルで醜い婦人とセッ○スの最中ウ○コを漏らされるだなんて、絶対に嫌だぁぁ~ッ!胃カメラより嫌だぁ~ッ!
そんな人間界から堕ちるような今後生きていられないかの地獄に等しい目に遭って、その上スナックでママやホステスに知れ渡って小馬鹿にされて生涯鼻つまみ者として蔑まれて過ごさねばならないならば、いっそ死んだ方がよっぽどマシだぁっ!
死ぬんだったら、稚拙な演奏で聴衆から失笑を買うくらい、何でもない…何でもないんだ…!


道中もその自問自答を繰り返し、メンタルトレーニングも万全です。
これでもう、怖いものなどございません。

しかし、社会人バンドですからそれぞれの仕事の都合もあり、今回の発表会に向けての練習は不充分でありました。
その日の本番前は、一週間前にスタジオで合わせただけ。しかも、その時はリードギタリスト不在での稽古でした。
それでは当然ながら、どうしてもウォーミングアップ不完全で、今ひとつ歯車が噛み合いません。

そんな不安材料を抱えたまま、サウンドチェックを済ませ、口開けバンドで、午後1時、いざ演奏開始!

BMW.jpg

ところが、ひとたび演奏が始まるや、そこはマジック・ワールド!
私の躍動感溢れるベースが緊張で萎縮していたメンバー衆を鼓舞し、練習では決して出せなかった一体感を醸し出したのです。練習不足の不安など一切吹き飛び、私は髪の毛を振り乱し、地を這い宙を舞うかのベースプレイで並み居る聴衆の魂を揺り動かし……



…肝心の音をお聴かせできないのをいいことに、またしても私はこの場で大嘘をぶち撒けてしまいました…。
すみません。とんだ大嘘です。

案の定、演奏成果は今ひとつ。
全9曲のご披露でしたが、リーダーの大将は鼻炎気味だし、曲によっては何だかギターのチューニングも微妙に怪しかったし…。

まぁ、いいのです。
それもこれも含め、ブルースです。ブルースは魂です。そういうことにしてください。
私もこの日の為に、伝家の宝刀 フェンダーUSA・ジャズベース ’73年物をえっちら担いで、畑町の練馬区から遥々都会の阿佐ヶ谷まで自転車漕いでやって来たのです。
罪のないお客様からお代は各自の飲み物分しかお支払い頂いておりませんので、どうか勘弁してください。

Gibson&JB.jpg


我々ブルース部の次は、ピアニストA氏率いるジャズ・クインテット。
拙くも任務をこなした私は、如実に実力を上げてきた彼等の演奏を、安堵の心持ちで拝聴します。
そしてトリを務めるのは、燻し銀のハワイアンバンド。

全3バンドの出演、幕開けだったのは却って幸運でした。
次にステージを控えた連中、徐々に緊張感がピークに達し…、此奴等何べん忙しなく血の気の引いた顔でトイレに通ってんだか…。

絞るほど水分出し切って、いざステージに上がった頃にはカラカラに渇いちゃって今度は顔面カサカサになってやんの!

…なんて、出番を終えればビール片手に勝手なことばかり軽口叩き始める始末。客席では一転して強気の私です。

今回のステージ出演最年長、御大のスティールギターで癒されたら、本日の催し無事終演。
皆さんお疲れさまでした!


さて、これから打ち上げ宴会!
…ではありますが、本日のベースプレイを大将からダメ出し食らいそうな私はとっととバンド連中から離脱し、近所とは言えどわざわざ来てくれた盟友きむくんと二人で駅のガード傍の安居酒屋へ。

「ひと駅ふた駅離れたところでライブ…ってんなら、忙しくて行けないって断われるけど、ウチから歩いてほんの1分のライブハウスだってんじゃ、断わるに断われないからさぁ…」
と、久々に会うきむくんときたら毎度ながら無愛想で、仏頂面で苦々しく生ビールにハイボールと盃を重ねておりました。
相変わらず、うら若い婦女子が同席しないとテンションの低い男です。

再会きむ.jpg

静岡おでんを肴に、同年齢の同業者でもあり長年のバンド仲間でもあった彼とサシで軽く一杯引っ掛け、しんみりと老後の不安を語り合った次第です。
年金払ってないし…、どうしよう…。



さて、趣味活動の難関を越えたら、本業に勤しまねばなりません。
と言うことで、実は遅筆の私にとっては只今かなりギリギリ進行での原稿制作。

趣味の楽器ならば、多少コード進行やリズムくらい間違ってもペロッと舌を出して首を傾げつつ可愛い微笑みで誤魔化しますが、生業の漫画となれば、私は一切の妥協を見せません。
こう見えても私は鬼職人の絵師です。
女性のお尻のラインや脚線美のデッサン,人妻の悶える表情には心血を注ぎます。
〆切を守る為には命を懸けて……、


いや、それならこうしてブログ更新に勤しんでる場合じゃございませんね。
〆切〆切…!
原稿に取り組むと致します。
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