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我が万感の銀河大戦
東宝入口.jpg


東京が雪に見舞われた日の午後、遅ればせながらも、ここ数年ですっかり様変わりした新宿歌舞伎町の奥地に足を運び、巨大なゴジラ頭が威嚇するTOHOシネマズにて初の映画鑑賞を致しました。

今時、手の平上のスマホからネットで席の指定予約もできてチケットもカード払い手続きができるのですから、長生きはしてみるものです。
その上今更ですが、私は3Dメガネ着用の3D映画も遂に初体験。

何の映画かと申しますと、「スターウォーズ/フォースの覚醒」!
昭和の男の子たる私は、これまでの全作品を映画館で観ております。

最初のスターウォーズ旋風を肌で感じていた世代の私ですから、それはもう、あの時から四十年近くもの歳月が流れ、今は老いた姿のハリソン・フォード演じるハン・ソロと肩を並べたキャリー・フィッシャー演じるレイア姫のシーンを、それも立体的に観ただけで胸が張り裂けんばかり感無量の思いでありました。

今や最先端の映画館と生まれ変わった劇場にて、紛れもなく平成生まれ世代の若人達が、自分の生まれるずっと前からあったSF映画シリーズの新作を、話題だから観ておこう…との思いでここにご友人と、またカップルでいらしたのでしょう。
彼等には、ただのアメリカ人のジジババにしか映らないであろう二方の姿を立体的に大画面で目の当たりにした私は、感慨深く圧倒され目頭を熱くせずにはいられません。これまでのエピソードをDVD等で何度予習して来ようが、そんな若造とは年季が違うのです。

ハン・ソロとレイア姫,そして最後に勿体をつけて登場するルーク・スカイウォーカーが、当時のハリウッド最高特撮映像の作品世界で暴れ回るその勇姿をオンタイムで、それもまさにこの歌舞伎町の地で鑑賞した私は、その当時は親類縁者から将来を嘱望され夢も髪の毛も瑞々しく溢れた可愛らしい美少年でありました。嘘ではありません。


あの頃…「スターウォーズ」と並んで話題になったSF超大作映画と言えば「未知との遭遇」でした。上流階級育ちの私はこれも同じ映画館で、森田君と間野君と一緒に鑑賞した記憶があります。
しかし如何せん頭の血の巡りの悪い小僧の私にはこの「未知との遭遇」は、最後の名シーンに至るまで字幕の漢字は多いし今一ストーリーが難しくてよく判らず、やはり軍配は単純明快 勧善懲悪の「スターウォーズ」に上がりました。
あの時代のスターウォーズの衝撃と言ったら世の風潮は尋常ではなく、観た観ないではなく、「何回観たか」でした。テレビやラジオで紹介される評論家やら何やら全国の “マニアのお兄さん” なる御仁は、10回観ただの50回観ただの、訳の判らぬ自慢を競っていましたっけ。ビデオなんて代物すら一般的に普及する以前の…映画は映画館でしか観られない時代の話です。

女子生徒のスカートめくりを本業にしていた当時の私は、“大きくなったら絶対お金持ちになって、ランボルギーニ・カウンタックに乗るんだ!” などと身の程知らず甚だしく馬鹿丸出しの野望を抱いておりました。
もしも…あの白痴な少年が、数十年後にはこんなにも幸薄く恥ずかしい姿の醜い親爺に自らが成長すると己の無惨な未来を知ったら、失望の果てに追い込まれ潔く自決していたでありましょう。
前途を嘱望された期待の御曹子は、今や親類筋からは存在すらも封印された異端の輩と化してしまいました。
何がランボルギーニでしょうか。ブリジストンの自転車が精一杯の現実が成れの果てです。
何を隠しましょう、私の祖父は教職者。高学歴を誇る家系の子孫が、思春期で人並みに性に目覚めるも余りに女子に縁がなく、歪んだ果てにエロのダークサイドに捉われ、屈折した三流エロ漫画家から人生失脚者に堕ちてしまったのです。
それはさながら、アナキン・スカイウォーカーがフォースの暗黒面に支配されダースベイダーへと変貌してしまうかに等しい、恐ろしい悲劇です。


思えば「スターウォーズ」シリーズは、私の人生の節目節目にその頃の思いを刻印するかの如き存在でしょうか。

初体感の3D映画を最上の特等席で堪能し、感動覚めやらず万感の思いで朦朧とエレベーターを下り劇場を去る私の前後から、恐らくはエピソードⅠ~Ⅲ公開の頃も幼かったであろう平成生まれ世代の若人の、友人やカップル同士での思い思いの感想の声が耳に入ります。

「よくわかんないけど、スゴかったぁ~」
と彼氏クンに誘われて来たとおぼしきお嬢さん。
「う~ん、ツメが甘いな…」
などと辛辣な批評を得意げに揚々と語る映画マニアを気取った青年達。


疲れた胡散臭いオッサンにしか彼等の目には映らぬであろうこの私は、自信を持って無言で彼等若者に涙ぐんで訴えておりました。

“君等より何十倍も何百倍も、おじさんはこの映画に感動しちゃったんだぞォ~ッ!!”
…と。
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