呑めば海路の日和あり
2014-05-27 15:08:06 (9 years ago)
「す、すみませんっ…!
今もうペン入れを終えて、仕上げに取り組んでおりますぅっ!
ハイ、そりゃもう、ノンストップで、明日一杯には何とか……」
指定を受けた依頼原稿〆切当日の夜、若い編集さんより催促の電話を頂く度に、私はそうお答えします。
“ああ、つい油断してあの日に…あんなバカの誘いに応じてのこのこ呑みに出ちまったから、こんな事態になっちまった…”
と毎度後悔の念著しく自己嫌悪に苛まれつつ、当然ノンストップで仕事に勤しめる筈もなく、充分に睡眠を貪って怠けながら、原稿仕上げ作業に精を出します。
そして “明日一杯” と宣告したその翌日から更にまた翌日、遅れに遅れて何とか漸く入魂の卑猥作品の完成に至り、完成漫画のデータをアップロードして、URLをペーストしたメールを担当者のアドレスに送ります。
その際の連絡のご挨拶文には、既に
『○○社 ○○様
遅くなってしまいました!大変申し訳ございません!』
と、ひと言謝罪文を真っ先に添えたテンプレートも用意周到に作ってありますので、なかなかに私も強かです。
こんな事の繰り返しの面白くない日々でありまして、今さら申し上げるまでもございませんが、なんとも味気ない私の人生です。
結構な多忙から先週末に解放され、途端に土曜日から連日呑み歩いておりました。
土曜はライター ヤマちゃんと新宿で一杯。
その翌日 日曜の夕刻は、些か遠路の綾瀬までベースを背負って向かい、スタジオにてジャズギタリスト Y氏とのデュオ遊び。
お恥ずかしくも私の奏でる拙い残念なベースラインに、流暢で華麗なジャズギターを絡めて頂いた後は、駅傍の安居酒屋で軽く談笑のひと時。
こよなくジャズを愛しギタープレイと愛器ギターに対する熱いこだわりをお持ちなのは言うまでもなく、この方はご趣向や風貌にも深さと味わいを感じる、私には何とも魅力的な友人。
ギターは勿論、アンティークメガネや服飾品に、「勇者ライディーン」を彷彿とさせる このウルトラ級のベルボトムジーンズにも自己主張と一家言をお持ちの、時代の流行など超越した孤高の粋人であります。
Y氏ご自慢のラッパズボン
日々ギターテクニックの向上を志し、そしてまたご自身のお好みから一切の妥協を許さぬ完璧な肢体を持った美少女映像作品の探求と、ライフワークに全てを投じ自己の鍛錬に身を捧げる修行僧の如き御仁です。
続けてその翌日 月曜日の午後は、またちょっとした約束から、久しぶりに水道橋へと足を運びます。
お馴染みデザイナー T氏と、かつてお世話になった編集者 Y氏と合流し、喫茶店にて会談。
T氏とY氏は、面と向かうのは数年ぶりとのこと。今回珍しく敢えてお目に掛かる用事ができたと言うので、それならばとついでに私も強引に同席させて頂く手筈になった次第でして、Y氏と私は、思えば実に十数年ぶりにもなる再会でありました。
あまり酒席はお好みではないY氏と、アイスコーヒーをお供に二時間以上にも及ぶ業界世間話。
中身は氷水だけとなったグラスもおねえさんにとっくに下げられ、それでも昔話や現状の悲壮感溢れる出版界不景気ネタでドス黒く盛り上がり会話に花を咲かせます。
T氏と私の思いは一つ。
“早く…ビールが呑みたい!”
東京ドームに向かう人々の群れに恐れをなして、Y氏と別れた我々は早々水道橋を去り新宿へと。
そこでもT氏に付き合い野暮用を済ませたら、三丁目の居酒屋が軒を並べた一画にやっと腰を落ち着けます。
…と、今回は代わり映えのしない居酒屋卓上画像ばかりのご紹介で、面目ございません。
要するに、仕事に趣味に酒席と、相変わらず代わり映えのしない日々でありました。
さすがに、連夜に渡って些か呑み過ぎてしまいました。
溜まった憂さも晴らせましたし、財布も軽くなって先行きに不安を覚えたところで、しばらくはノンアルコールにて、おとなしく慎ましい孤独生活に戻り、執筆活動に専念すると致します。
今もうペン入れを終えて、仕上げに取り組んでおりますぅっ!
ハイ、そりゃもう、ノンストップで、明日一杯には何とか……」
指定を受けた依頼原稿〆切当日の夜、若い編集さんより催促の電話を頂く度に、私はそうお答えします。
“ああ、つい油断してあの日に…あんなバカの誘いに応じてのこのこ呑みに出ちまったから、こんな事態になっちまった…”
と毎度後悔の念著しく自己嫌悪に苛まれつつ、当然ノンストップで仕事に勤しめる筈もなく、充分に睡眠を貪って怠けながら、原稿仕上げ作業に精を出します。
そして “明日一杯” と宣告したその翌日から更にまた翌日、遅れに遅れて何とか漸く入魂の卑猥作品の完成に至り、完成漫画のデータをアップロードして、URLをペーストしたメールを担当者のアドレスに送ります。
その際の連絡のご挨拶文には、既に
『○○社 ○○様
遅くなってしまいました!大変申し訳ございません!』
と、ひと言謝罪文を真っ先に添えたテンプレートも用意周到に作ってありますので、なかなかに私も強かです。
こんな事の繰り返しの面白くない日々でありまして、今さら申し上げるまでもございませんが、なんとも味気ない私の人生です。
結構な多忙から先週末に解放され、途端に土曜日から連日呑み歩いておりました。
土曜はライター ヤマちゃんと新宿で一杯。
その翌日 日曜の夕刻は、些か遠路の綾瀬までベースを背負って向かい、スタジオにてジャズギタリスト Y氏とのデュオ遊び。
お恥ずかしくも私の奏でる拙い残念なベースラインに、流暢で華麗なジャズギターを絡めて頂いた後は、駅傍の安居酒屋で軽く談笑のひと時。
こよなくジャズを愛しギタープレイと愛器ギターに対する熱いこだわりをお持ちなのは言うまでもなく、この方はご趣向や風貌にも深さと味わいを感じる、私には何とも魅力的な友人。
ギターは勿論、アンティークメガネや服飾品に、「勇者ライディーン」を彷彿とさせる このウルトラ級のベルボトムジーンズにも自己主張と一家言をお持ちの、時代の流行など超越した孤高の粋人であります。
Y氏ご自慢のラッパズボン
日々ギターテクニックの向上を志し、そしてまたご自身のお好みから一切の妥協を許さぬ完璧な肢体を持った美少女映像作品の探求と、ライフワークに全てを投じ自己の鍛錬に身を捧げる修行僧の如き御仁です。
続けてその翌日 月曜日の午後は、またちょっとした約束から、久しぶりに水道橋へと足を運びます。
お馴染みデザイナー T氏と、かつてお世話になった編集者 Y氏と合流し、喫茶店にて会談。
T氏とY氏は、面と向かうのは数年ぶりとのこと。今回珍しく敢えてお目に掛かる用事ができたと言うので、それならばとついでに私も強引に同席させて頂く手筈になった次第でして、Y氏と私は、思えば実に十数年ぶりにもなる再会でありました。
あまり酒席はお好みではないY氏と、アイスコーヒーをお供に二時間以上にも及ぶ業界世間話。
中身は氷水だけとなったグラスもおねえさんにとっくに下げられ、それでも昔話や現状の悲壮感溢れる出版界不景気ネタでドス黒く盛り上がり会話に花を咲かせます。
T氏と私の思いは一つ。
“早く…ビールが呑みたい!”
東京ドームに向かう人々の群れに恐れをなして、Y氏と別れた我々は早々水道橋を去り新宿へと。
そこでもT氏に付き合い野暮用を済ませたら、三丁目の居酒屋が軒を並べた一画にやっと腰を落ち着けます。
…と、今回は代わり映えのしない居酒屋卓上画像ばかりのご紹介で、面目ございません。
要するに、仕事に趣味に酒席と、相変わらず代わり映えのしない日々でありました。
さすがに、連夜に渡って些か呑み過ぎてしまいました。
溜まった憂さも晴らせましたし、財布も軽くなって先行きに不安を覚えたところで、しばらくはノンアルコールにて、おとなしく慎ましい孤独生活に戻り、執筆活動に専念すると致します。