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気まぐれ日記::インドランチ in 豊島園
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インドランチ in 豊島園
日陰者の私とて、小春日和を迎えた時候には、サイクリングがてら陽光を浴びつつインド料理屋なんぞで軽くビールで喉を潤し、優雅にランチタイムと洒落込んでも、よろしいではございませんか。

そこは豊島園駅前。
知る人ぞ知る人気店だそうで、昨日もお昼時には店内はほとんど満席でありました。

インドランチ.jpg

屋外席で生ビールにマトンカレー,ナン等と並べ、麗らかな陽光を浴びての贅沢なひと時。

巷では、春休みに入ったお昼のとしまえん入口近辺で、人間として真っ当なレールの上を歩んでいらっしゃる…であろう幸せそうな親子連れが、あちらこちらで賑やかに朗らかに、休日のバカンスを楽しんでおります。

インドでビール.jpg

…似合いません、この場に私のような闇社会のヤサグレ芸術家モドキは。


今となっては、こんな社会の裏街道を歩む醜い中年男に至ってしまった私ではありますが、奇しくも現在の住居の近辺であるこのとしまえんには、遡ると小学生時代にいささか人並みの幸せな思い出を持っております。

夏休みも終わりにさしかかる頃、母親に連れられ、母方の親戚の伯母に従兄妹,ハトコの同い年の女の子とその母親とで、こことしまえんのプールで遊んで過ごすのが、数年来の恒例行事となっておりました。

ハトコのアカネちゃんに淡い恋心を抱いて、その子の前では無意味に強がって大人ぶってしまったりと…そんなウブな少年の頃の記憶が微かに蘇ってきます。
ひと泳ぎした後は皆で持ち寄ったお弁当を広げ、たしかにこの地に於いて親族同士で和やかに過ごしたあの時が、孤独一路の人生を選択してしまった今の自分には、まるで夢か幻想のようにも思われます。

流れるプールで潜水から水上に上がろうとしたら、特大ボートの底にぶつかり、もがき苦しんであわや死にそうになったり…、朧げながらもこのとしまえんの入口を目前にして、少年時の記憶が断片的に蘇ります。

としまえん.jpg


重ねて、伯母の記憶が脳裏に浮かびます。
時は過ぎ、二十歳になった私が強引に親元を離れ、縁もゆかりもない足立区は北千住の木造ボロアパートに住み始めた頃…、駅から徒歩30分近くもかかる辺鄙な場所にも拘らず、番地を頼りに親不孝者の馬鹿な甥を心配して様子を見に訪ねて来てくださった伯父と伯母。あの時、日光街道沿いの鰻屋でご馳走になった鰻重の味を、何十年も経った今でも忘れません。

母方一家の長兄である厳格一途で恐かったその伯父も、優しかった伯母も、今はとうに天に召され、この世にいません。

不肖の甥っ子は、この通り…とんだ不出来な裏街道者に成り下がってしまいました…。



昼から感慨深くホロ酔い心地になり、充分に日光浴も堪能した私はその場を後にしました。


ふと、裏道を進むと…、あれ?
なんかここって、Googleのマップ画像で見覚えのある風景?

そこはもしや…エロ漫画界の悪代官 T先生の仕事場付近!?

iPhoneを手に取り地図を確かめてみると、間違いありません。
そこは紛れもなく練馬区の隠れ不浄地帯、淫獣T先生が長年に亘り数々の淫らな作品を創作した裏聖地であります!

緑の豊富なその閑静で上品な一画も、あのおぞましいT先生の巣窟と知るや、途端に強烈なイカ臭が鼻腔を襲います。
私は即座に息を止めるや、慌ててハンドタオルをマスク代わりにして呼吸を整えました。

“しっ、しまった!や…やられる…!!”

目にも沁みてきました。気ままな散策のつもりが、とんだ危険地帯に足を踏み入れてしまったものです。

穢れなき頃の思い出にしんみり浸った軽やかな酔い心地は一気に吹き飛び悪酔いに変わりそうになり、慌てて私は最後の力を振り絞るや、鼻をつまんで声色を変えて

「Tちゃん!Tちゃ~ん!!何やってんのー?
仕事中すか?それとも大塚出張?このエロオヤジッ!クソジジィー!!
ワンワンッ!!」

と叫び先生に心尽くしのエールを贈り、腰を屈め這うようにその場を足早に立ち去ったのでありました。
折りしも穏やかな春の陽に恵まれた晴天から一転、どんよりと不穏な空模様になってきました。
帰宅後すぐに、体中に塩を撒いて清めねばなりません。



天国の伯父さん、伯母さん…、今では不埒な淫猥商売に身を捧げ、あんな胡散臭い変態作家に取り憑かれて人目を憚る人生になってしまったかもしれませんが、これでも日々ささやかな幸せを求め、懸命に生き延びております。
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