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気まぐれ日記::屑だらけの人生
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屑だらけの人生
落語めしブログ用.jpg


着々と計画進行中!
観覧ご希望の方は当HPまで…

と申し上げたいのですが、早くも大入満員間近!
今回はご希望に添えないかもしれませんけど、次回パワーアップ予定の『第二回 落語めし』開催の折には優待致しますので、是非お問い合わせを願います。



遥か昔…二十代の頃。志した漫画の道は全く開けず自堕落な日々。
生活に窮した果てに、高校時代の同級生の部屋に転がり込んでいたことがあります。
男子校の同級生ですから、無論色気のある話ではございません。

学生の頃も頻繁に遊びに行っていたその友人宅の家業は水道屋。貧窮の挙句私はそこで朝から肉体労働のアルバイトをさせてもらっていたのです。
慣れない手つきでツルハシを地面に豪快に突き刺したら水道管を豪快に破壊してしまい、洪水を起こして辺り一面を水浸しにしたりと、何処に行っても役立たずの私でありました。

しばし居候で寝泊まりさせてもらっていたのは、その友人の一人住まいの部屋。…それも何とそのアパート建物全体が彼の親がオーナーの、当時は立派に瀟洒な新築コーポの一室。彼の実家は建て直したばかりの大豪邸。場所は世田谷ですから、とんだ富豪がいたものです。時代はバブル経済真っ只中。溢れるほどに儲かっていたのかと推察されます。

それだけで私にはなかなかに屈辱的な日々でしたが、親が家主の友人宅で居心地悪く肩身の狭い寝泊まりをしていたら、ある宵そこに訪ねてきたのは彼の、当時まだ女子高生の “遊び友達” なる婦女子でした。
つまり彼には他に “本命の彼女” も居やがったのですから、実に碌でもない不届きな下郎です。
友人は私を追い出す訳にもいかず、私は更に気詰まりする思いに耐え忍びました。

夜半。
明日も朝からアルバイトを控え私が気を利かせて寝たふりをするや、すぐ傍のシングルベッド上で、案の定おっ始まってしまいました。現在ならば確実にご法度であろう、未成年娘相手に生々しい行為が。
私としては自然を装い狸寝入りで時々イビキを掻いて、居候の立場を弁えた奥床しいサービスを怠りませんでした。

…辛かったなぁぁ~…。



若い頃から、そんな超弩級の惨めの果てとも言える試練にも耐え抜き修行を積んだ私ですから、土曜の夜中に着信を受けるや練馬の親分Kちゃんとそのフィアンセとの睦まじい一席に呼ばれて、幇間持ちの役割りを演じるくらい朝飯前です。


新夫婦と深夜.jpg
左より噂の婚約者,幸せを射止めたKちゃん,幸に見放された私
(庄やの兄ちゃん撮影)

婚約者女性からは当ブログ発表のご承諾に際し、モザイク要りませんよと言われたのですが、美形なので癪に障るからモザイク入れます。


この日のご両人は既に何処ぞの高級料理屋で食事をして来て、地元で軽くもう一杯…ってところで、酒の肴にこの私が呼ばれたようです。
これから所帯を持って甘い生活を繰り広げようと悪巧みをなさる前途洋々の若い二人組に単身同席に挑むのですから、これは相当な精神修行です。

私のことを全然 “男” の範疇には入れてはいないとは言えども、助っ人にマキ嬢をお呼びしたいところ。しかし彼女は今や土日は朝からお勤めのOLの身分なので、今までとは違い午前0時にはとてもお誘いできません。
同様に私を男の候補から外している早苗ちゃんも、やはり最近は夜遊びも儘ならずお誘いはできません。第一彼女は身支度に最低でも5~6時間は費やすので、待っていたら朝になります。

ご婦人相手には「おぅコラ、早苗!」だの「マキ!」だの呼び捨てだったコワモテの親分が、猫撫で声で「サヤちゃん、刺身食べっか?ん?寿司にしよーか?サヤちゃ~ん」と来たものです。
挙句には些細などぉーでもいい痴話喧嘩まで始めて、横にいる私は堪ったものではありません。
深夜の居酒屋で、とんだ修行の場が与えられたものだ…と私は全てを悟った心持ちで、結婚を控えたイチャイチャカップルとの糞面白くもない一席に臨んだのです。
通常の社会人ならば耐え難い試練も、申し上げた過去のかなりハイレベルに惨めな経験から、決して怯むことなく彼等熱愛男女との同席にも忍耐の一語でソツなく接した次第です。

しかも、無理をして格好をつけて、そこの飲食代は私の奢り!
「いいってことよ!お前さん方、幸せな家庭を築くんだぜ」
と寅さん気取りで涼しい顔で見栄を張って財布を空にして、これから同じ寝床に潜り込む精力旺盛な二人組と小綺麗に別れたのでありました。
長年我々を見ている庄や練馬店の宮嶋店長も、きっとこの私の偉業を側で温かく見守ってくださったかと存じます。


悪夢のような夜から、ふと件の同級生との奇異なる同居生活が脳裏に浮かび、私は帰宅するや心労に屈し就寝に及びました。


遠い昔が懐かしくもあり切なくもあります。
あの頃、貧富のみならず幸福の優劣の差までも悉く見せつけてくれた同級生の彼 Y留君。今に彼を全ての点で見返してやろう…いや、互いに何もかも充たされた対等の境遇となり、昔話を笑って語る日を迎えよう、と夢も将来も信じる当時の若い私は秘かにそう思い描いたものです。

あれから…信じられないような長い年月が流れました。
様々な屈辱の念から人並みに抱いていた私の志は今や儚く挫かれ、Y留君との交友もとうに途絶えてしまいました。
今頃彼は立派に一家の大黒柱となり家族を支え、父上の跡を継ぎ真面目に水道屋を営んでいるのでしょうか。

“今に見ていろ…!”
なんて野望はとっくに心の棚の奥にしまい込み、「見ていろ」どころか、つくづく現在の無様な己の姿だけは決して見られたくないものです。
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