忘れじの肉影
2015-05-16 19:39:33 (8 years ago)
世間様には何の役にも立たぬ私の痛々しいブログに幾度もご登場願っている、当HP制作者でもあるデザイナー T氏に、孤高の敏腕編集者 G氏。
そして私の三人が、偶然にも今回こうして一堂に会するのは、考えてみれば実に何年ぶりのことでありましょう。
思い起こせば私もまだ脂ぎっていた頃…そう、今を去ること十数年も前には、この三名で西川口駅にて待ち合わせ、仲良くピクニックと洒落込んだものであります。
華やかな茶店でそれぞれ好みのピクニックコースを選択して、別行動で湖畔の木蔭に案内された私は、その時のお弁当で食あたりを起こしてしまったのです。すぐ後から尿道炎を発症し、止むを得ず泌尿器科に駆け込み、なかなかに屈辱的な治療を施されたのも、今となっては良き思い出です。
その夜 作品データ調整の目的で来訪したT氏と、拙宅にてささやかな酒盛りを催し始めたところに、偶々所用でご連絡を頂いたG氏を私は如才なく引き込んでお越し頂き、期せずして旧交を温めての宴席となったのでありました。
遺憾ながらも出版業界低迷一途の現状では、こうして我々 編集者,漫画家,デザイナーの熟練職人が雁首を揃えても、“中高年の病気自慢” さながらの下向きの会話にしかならないところは嘆くべき事態ではありますが、それでも旧知の面々との会談は有意義なひと時でありました。
翌日は、私が長年通う新宿のスポーツジムに、T氏を連れて共に筋力トレーニングに励もうとの異例の健康促進メニュー。
これも、入会から丸十年そのスポーツジム会員継続をした者に与えられた特典の一つで、月に二名まで知人を同行できるとのことで、それを利用しようと目論んだのでありました。
栄誉の十年会員限定ブラックカード
日ごろ運動不足のT氏を、この機会に筋トレで鍛えてやろうという私の提案に、彼が乗ってきたのです。
「露天風呂や温泉もいーすけどねTさん、軽くでも筋トレで汗を掻いた後のひとっ風呂こそ最高ですよぉ~!」
…ところが、出掛ける直前になって重要事項に気が付いたのでした。
「あっ、今日、休館日だった!」
一気に意気消沈し、急遽予定変更。
新宿コースは中止し、それじゃ練馬の銭湯へ…と、いつものパターンに落ち着いてしまいました。
銭湯に行く前に栄養補充と、モスバーガーで腹ごしらえ。
体力づくりの筋トレ計画から一転し、ガタガタに崩れゆきます。
その後は案の定練馬の妖しい繁華街に吸い込まれ、居酒屋で一杯、やきとん屋でまた一杯。
挙句には練馬の名物親分 Kちゃんをお誘いして更に一杯。
親分さえ味方につければ、練馬の夜で恐いもの無し!
Kちゃんの案内で、スナック Vへと突入。
男心くすぐる魅惑の美女軍団に取り囲まれては、興奮絶頂でまたもや終電どこ吹く風…のT氏。
そしたらまた拙宅に戻って、彼に私の寝床を提供するしかないじゃないのっ!
何やってんだか…。
帰って眠りを貪り目覚めても、昨夜のひと時の夢醒めやらず、いいオヤジがパンツ一丁の腹出しスタイルで寝そべりつつ好き勝手に語ります。
「いー女だったなぁーヒョウ柄の◯◯ちゃん!」
「あー、あーゆーの好きだよね~Tさん」
「それにタトゥー入ってた◯◯ちゃんだっけ?ありゃ~相当に男狂わしてるよォ!」
「まー、ありゃ、なっ。
熟女の◯◯◯ちゃんも色っぽいよね!」
「えぇ?そーすかぁ?あんなのはオレどうでもいい」
「じゃ、あの娘は今度オレねっ!グヘヘヘッ」
「どーぞどーぞ。ミツマロさんの好みはオレわからんや」
「…にしてもあの◯◯とか言うブタは何アレ!?おデコが鼻より高いじゃんか!」
「そーそー、どこでも必ずいるよな、あんな場違いなブタがよぉ。ママもよく雇うよ」
「だよなっ!あんなブタは客の相手すんな!ブヒブヒ言いながら店の奥でウインナーでも炒めてれってのッ!!」
「あー腹減ったオレ!何か食い行こうよー」
揃って酒でふやけた腫れぼったい目で醜悪なボテ腹並べて、何を偉そうにホザいてんのでしょうか、我々は…。
毎度毎度、後悔と自己嫌悪に苛まれつつも懲りずにこのザマです。
残念ながら、こんな生活、まだ当分やめられそうにありません。
そして私の三人が、偶然にも今回こうして一堂に会するのは、考えてみれば実に何年ぶりのことでありましょう。
思い起こせば私もまだ脂ぎっていた頃…そう、今を去ること十数年も前には、この三名で西川口駅にて待ち合わせ、仲良くピクニックと洒落込んだものであります。
華やかな茶店でそれぞれ好みのピクニックコースを選択して、別行動で湖畔の木蔭に案内された私は、その時のお弁当で食あたりを起こしてしまったのです。すぐ後から尿道炎を発症し、止むを得ず泌尿器科に駆け込み、なかなかに屈辱的な治療を施されたのも、今となっては良き思い出です。
その夜 作品データ調整の目的で来訪したT氏と、拙宅にてささやかな酒盛りを催し始めたところに、偶々所用でご連絡を頂いたG氏を私は如才なく引き込んでお越し頂き、期せずして旧交を温めての宴席となったのでありました。
遺憾ながらも出版業界低迷一途の現状では、こうして我々 編集者,漫画家,デザイナーの熟練職人が雁首を揃えても、“中高年の病気自慢” さながらの下向きの会話にしかならないところは嘆くべき事態ではありますが、それでも旧知の面々との会談は有意義なひと時でありました。
翌日は、私が長年通う新宿のスポーツジムに、T氏を連れて共に筋力トレーニングに励もうとの異例の健康促進メニュー。
これも、入会から丸十年そのスポーツジム会員継続をした者に与えられた特典の一つで、月に二名まで知人を同行できるとのことで、それを利用しようと目論んだのでありました。
栄誉の十年会員限定ブラックカード
日ごろ運動不足のT氏を、この機会に筋トレで鍛えてやろうという私の提案に、彼が乗ってきたのです。
「露天風呂や温泉もいーすけどねTさん、軽くでも筋トレで汗を掻いた後のひとっ風呂こそ最高ですよぉ~!」
…ところが、出掛ける直前になって重要事項に気が付いたのでした。
「あっ、今日、休館日だった!」
一気に意気消沈し、急遽予定変更。
新宿コースは中止し、それじゃ練馬の銭湯へ…と、いつものパターンに落ち着いてしまいました。
銭湯に行く前に栄養補充と、モスバーガーで腹ごしらえ。
体力づくりの筋トレ計画から一転し、ガタガタに崩れゆきます。
その後は案の定練馬の妖しい繁華街に吸い込まれ、居酒屋で一杯、やきとん屋でまた一杯。
挙句には練馬の名物親分 Kちゃんをお誘いして更に一杯。
親分さえ味方につければ、練馬の夜で恐いもの無し!
Kちゃんの案内で、スナック Vへと突入。
男心くすぐる魅惑の美女軍団に取り囲まれては、興奮絶頂でまたもや終電どこ吹く風…のT氏。
そしたらまた拙宅に戻って、彼に私の寝床を提供するしかないじゃないのっ!
何やってんだか…。
帰って眠りを貪り目覚めても、昨夜のひと時の夢醒めやらず、いいオヤジがパンツ一丁の腹出しスタイルで寝そべりつつ好き勝手に語ります。
「いー女だったなぁーヒョウ柄の◯◯ちゃん!」
「あー、あーゆーの好きだよね~Tさん」
「それにタトゥー入ってた◯◯ちゃんだっけ?ありゃ~相当に男狂わしてるよォ!」
「まー、ありゃ、なっ。
熟女の◯◯◯ちゃんも色っぽいよね!」
「えぇ?そーすかぁ?あんなのはオレどうでもいい」
「じゃ、あの娘は今度オレねっ!グヘヘヘッ」
「どーぞどーぞ。ミツマロさんの好みはオレわからんや」
「…にしてもあの◯◯とか言うブタは何アレ!?おデコが鼻より高いじゃんか!」
「そーそー、どこでも必ずいるよな、あんな場違いなブタがよぉ。ママもよく雇うよ」
「だよなっ!あんなブタは客の相手すんな!ブヒブヒ言いながら店の奥でウインナーでも炒めてれってのッ!!」
「あー腹減ったオレ!何か食い行こうよー」
揃って酒でふやけた腫れぼったい目で醜悪なボテ腹並べて、何を偉そうにホザいてんのでしょうか、我々は…。
毎度毎度、後悔と自己嫌悪に苛まれつつも懲りずにこのザマです。
残念ながら、こんな生活、まだ当分やめられそうにありません。